オンライン教室とは?開業手順や必要なもの、成功させるコツなどをまとめて解説

新型コロナウイルスの影響により、オンライン教室の需要は高まっています。対面で授業をおこなっている学習塾やこれから開業するスクールなどでは、オンライン教室導入を検討している方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、オンライン教室の概要や開業手順、成功させるコツなどをまとめて解説します。

 

オンライン教室とは


オンライン教室とは、インターネットを通じて授業を実施する教室のことです。パソコンやスマートフォンなどの端末を利用して、インターネットに接続します。オンライン教室では対面授業と同じように、リアルタイムで双方向にコミュニケーションをとれます。そのため、生徒と話しながら授業を進めることが可能です。

 

オンライン教室と対面教室の違いは、授業を実施する場所にあります。対面教室の場合、教室に生徒を集める必要がありますが、オンライン教室の場合は生徒がどこにいても授業を実施できます。例えば、海外にいる生徒に対しても授業を実施することが可能です。

 

オンライン教室の開業手順


実際にオンライン教室を開業するには、どのような準備が必要なのでしょうか。

開業手順は、次の6ステップで完了します。

 

  1. 開業の目的やターゲット、ルールを決める
  2. サイトやプラットフォームを準備する
  3. 開業届を提出する
  4. 講師を確保する
  5. 集客する
  6. 授業を実施する

 

では、順に確認していきましょう。

 

1. 開業の目的やターゲット、ルールを決める


オンライン教室を開業する際は、まず開業の目的やターゲット、ルールを決めましょう。開業の目的は、「なんのために開業するのか」です。目的が定まっていれば、ターゲットはおおよそ決まります。

 

ターゲットは、年齢や職業、どんな悩みをもっているかなど、具体的に考えましょう。ターゲットを明確にし、授業内容などを考えると、授業を受けたターゲット層の満足度があがります。その結果、教室の良い評判が広まり、さらなる集客に繋がるでしょう。

 

ルールは、決めておくことでトラブルを防ぐ効果があります。例えば、授業が予定通り実施できなかった場合や回線不良時の対応を決めておくと、生徒は安心して授業に申し込めます。問題が起きた時の対応をあらかじめルールとして定めておくことで、トラブルを未然に防ぐことが可能です。

 

2. サイトやプラットフォームを準備する


オンライン教室の目的やターゲット、ルールが決まったら、サイトやプラットフォームを準備していきます。サイトやプラットフォームは、生徒を募集するために必要です。

 

双方向にコミュニケーションをとるリアルタイム配信をするなら、ライブ配信機能のあるサイトやプラットフォームが必要です。教室内でコンテンツを販売するなら、決済機能が必要になります。開業する教室によって必要な機能は異なるため、必要な機能に応じてサイトやプラットフォームを選択しましょう。

 

3. 開業届を提出する


オンライン教室を個人事業主として始める場合、開業届を提出しましょう。開業届とは、個人事業を開業したことを税務署に届け出る書類のことです。開業するときは対面の教室と同様、開業届を提出する必要があります。

 

提出の期限は、開業から1か月以内に提出することが推奨されています。開業届の提出については所得税法で定められているため、必ず提出しましょう。

参考:国税庁 [手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続

 

4. 講師を確保する


開業届を提出したら、授業を実施する講師を確保しましょう。授業を自分で実施する場合は、講師を集める必要はありません。

 

講師を選ぶ際は、なるべくオンラインでの授業に慣れている講師を選びましょう。なぜなら、オンライン授業は対面授業よりコミュニケーションをとりづらいからです。オンライン授業に慣れている講師であれば、オンラインならではの授業のコツを知っている可能性が高いです。

 

講師のスキルや人柄によって教室の評判は大きく左右されるため、慎重に選びましょう。

 

5. 集客する


SEOやSNS、Web広告などを使って集客をします。SEOは、検索エンジンでコンテンツを上位表示させることです。検索エンジン上には多数の競合がいるため、上位表示させるのは、難しいです。また、優良なコンテンツをたくさん作らなければならないため、時間と手間がかかります。

 

SNSは、TwitterやInstagramなどのことです。オンライン教室のターゲット層が利用しそうなSNSを使って集客を行うと、効率的です。Web広告はさまざまな場所に表示できますが、費用がかかります。

 

開業するオンライン教室のターゲットに合わせて、集客方法を検討しましょう。

 

6. 授業を実施する


すべての準備が整ったら、オンライン授業を実施します。オンライン授業では対面と異なり、コミュニケーションが取りづらいため、積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。

 

音声が聞こえているかや画面に教材が表示されているかなど、確認しながら進めると、スムーズに授業が進められます。他にも、生徒からの質問を受け付けたり、授業のアンケートをとったりと工夫しながら授業を実施しましょう。

 

オンライン教室に必要なもの

オンライン教室に必要なものを7つ紹介します。

 

パソコン・タブレット

ネット環境

イヤホン・ヘッドホン

マイク・ヘッドセット

三脚・アームスタンド

広角Webカメラ

アプリやツール

 

オンライン教室の内容によって、必要なものは異なります。

 

一つずつ確認していきましょう。

 

パソコン・タブレット


パソコンやタブレットは、生徒の様子を確認するために必要です。パソコンには、カメラやマイクがついているものがあります。カメラやマイクがついていると、別途購入する必要が無いため、非常に便利です。タブレットには、基本的にカメラとマイクが内蔵されています。

 

パソコンやタブレットは画面が小さすぎると、大人数での授業では生徒の様子がよく見えないため、注意するようにしましょう。

 

ネット環境


オンライン教室では、ネット環境は必須です。ネット環境が無ければ、オンライン授業を実施できません。ネット環境によって、音声や映像をスムーズに流せるかが決まります。

 

ネット環境が安定していないと音声が遅れて聞こえたり、映像が動かなかったりと、生徒のストレスになります。具体的にネット環境を安定させるには、無線LANを有線LANにすることや回線を新しくすることなどが効果的です。

 

生徒の満足度を上げるため、ネット環境は速度と安定性を重視して選びましょう。

 

イヤホン・ヘッドホン


イヤホンやヘッドホンがあると、オンライン授業の際に便利です。スピーカーだと音が流れたときにマイクが音声を拾うため、イヤホンやヘッドホンの方が適しています。

 

イヤホンやヘッドホンは、無線より有線の方が音声に遅れが出づらいです。そのため、授業中に動きが少ないようであれば、有線の方がおすすめです。

 

マイク・ヘッドセット


パソコンにマイクが内蔵されていない場合、マイクやヘッドセットが必要です。他にも、周囲の音が気になる場所でオンライン授業に参加する場合は、ヘッドセットがあると便利です。なぜなら、ヘッドセットはマイクが口元にあるため、話した音声を拾いやすいからです。マイクやヘッドセットは、必要に応じて準備しておきましょう。

 

三脚・アームスタンド


三脚は、オンライン教室で使うカメラを固定するために使用します。スマートフォンの場合、アームスタンドに置いて固定します。どちらも固定によって、講師がよく見える位置にカメラを設定することが可能です。また、映像のぶれを軽減する効果もあります。生徒に不要なストレスを与えないために、三脚やアームスタンドも準備しておきましょう。

 

広角Webカメラ


広角Webカメラがあると、カメラで広い範囲を映すことができます。ヨガなど動きのある授業を実施する場合、動き全体を映せるため、非常に便利です。また、カメラを固定しておく場合、オートフォーカス機能があると、自動で対象を認識してくれます。

 

アプリやツール


オンライン教室には、授業を実施するためにアプリやツールが必要です。代表的なツールには、以下のようなものがあります。

 

Zoom

Skype

Youtube

LINE

FaceBook

 

ZoomなどWeb会議ツールの場合、URLを生徒に通知するだけで授業に参加してもらうことが可能です。ツールによっては外部サービスと連携できたり、録画できたりするものもあります。機能や価格はさまざまなため、生徒層や授業内容に合わせて、適切なツールを選びましょう。

 

オンライン教室のつくり方


オンライン教室のつくり方は、主に3つあります。

 

WordPressで作成する

ツールを活用する

FacebookグループやLINE@などを活用する

 

それぞれの方法を具体的にみていきましょう。

 

WordPressで作成する


オンライン教室は、WordPressで作成できます。WordPressとは、サイトやブログなどの作成ができるコンテンツ管理システム(CMS)の1つです。利用するには、サーバー代が月1,000円ほどかかります。しかし、WordPress自体は無料で利用できます。

 

そのため、実装を自分でできるのであれば、オンライン教室を無料で作成することが可能です。WordPressであれば、決済機能をつけたり、動画コンテンツをのせたりといった設定もできます。ただ、サイト構築に関する知識がなければ作成は難しいでしょう。制作会社や個人に依頼する場合は、基本的に費用がかかります。

 

ツールを活用する


オンライン教室は、既存のツールを活用して作成できます。既存ツールとは、以下のようなものです。

 

Udemy

ストアカ

School Launcher(スクールランチャー)

Teachable(ティーチャブル)

 

上記のツールを利用すると、オリジナリティのある教室を作成できます。しかし、利用にあたって月額費用がかかります。既存ツールを利用する場合は、機能や価格の確認が必要です。

 

FacebookグループやLINE@などを活用する


オンライン教室には、FacebookグループやZoomなど既存のサービスを利用する方法もあります。これらを利用すると、追加で費用がかかりません。決済機能はついていませんが、ライブ配信は可能です。

 

オンライン教室を成功させるコツ


オンライン教室を成功させるには、次の3つのポイントが重要です。

 

オンライン教室の存在を多くの人に知ってもらう

体験会を実施する

生徒の視点にたって考える

 

では、一つずつ内容を確認していきます。

 

オンライン教室の存在を多くの人に知ってもらう


オンライン教室を成功させるには、存在を多くの人に知ってもらうことが重要です。まずは教室の存在を知ってもらうために、SNSやWebサイトを通じて集客をしましょう。ポイントは、以下の2点です。

 

ターゲットが利用しそうなツールを利用する

ターゲットが興味をもちそうな内容を発信する

 

例えば、10代や20代の若い年齢層がターゲットであれば、InstagramやTikTokといったSNSを利用すると有効的です。なぜなら、ユーザーの半数以上を10代と20代が占めているからです。

参考:【2023年3月版】人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ

 

さまざまなところに広告を貼ったり、授業を受けている人から友人に紹介してもらったりと、まずはオンライン教室の存在を多くの人に知ってもらえるように工夫しましょう。

 

体験会を実施する


オンライン授業の体験会を実施して、どのように授業を行っているかみせる機会をつくりましょう。理由は、オンライン授業をイメージできず、参加を迷っている人がいるからです。「授業の内容には興味はあるけど、オンラインだから不安」といった考えの人に対して体験会を実施することで、入会してもらえる可能性が高まります。

 

実際に授業の様子を体験してもらって不安感を取り除くことで、結果的に集客に繋がります。参加を希望している人がいたら、積極的に体験会を実施していきましょう。

 

生徒の視点にたって考える


オンライン授業を実施する際は、生徒の視点にたって考えるようにしましょう。なぜなら、オンライン授業に慣れていない生徒がいるからです。授業中の音声や映像、資料に問題がないか適宜確認しながら、授業を進めましょう。また、生徒がオンラインでも理解しやすいように授業の流れを作成したり、使いやすいツールを利用したりといった工夫が必要です。

 

授業後にアンケートをとるなど生徒の視点にたって、授業を改善していきましょう。

 

まとめ


オンライン教室とは、インターネットを通じて授業を実施する教室のことです。対面の教室とは異なり、生徒がどこにいても授業が実施できます。授業中は双方向にコミュニケーションをとることが可能なため、生徒の理解度を確認しながら授業を進められます。

 

オンライン授業には、端末やネット回線、ツールなどさまざまなものが必要です。オンライン教室を開業する場合は、以下の6つの手順で完了します。

 

  1. 開業の目的やターゲット、ルールを決める
  2. サイトやプラットフォームを準備する
  3. 開業届を提出する
  4. 講師を確保する
  5. 集客する
  6. 授業を実施する

 

オンライン教室を成功させるにはまず、オンライン教室の存在を多くの人に知ってもらうことが重要です。また、体験会を実施したり、生徒目線にたって授業を構成したりとオンライン授業への苦手意識をなくす工夫も大切です。

 

オンライン教室を開くには、WordPressを使って作成する方法と既存のツールやサービスを活用する方法があります。WordPressを使って作成する場合、基本的なサイト構築に関する知識が必要です。

 

既存のツールでオンライン教室を開きたい場合、Remoのツールをおすすめします。Remoのツールは世界トップクラスの大学や教育・学術・研究関連機関で利用されている交流促進型のサービスです。

 

対面の教室と同じように、生徒先生間での声掛けや先生による生徒の見回り、セミナーの開催などが行えます。Remoでは仮想空間をつくることにより、対面時のような双方向コミュニケーションが可能になっています。

 

Remoでは追加費用なしでさまざまな機能が利用できるため、オンライン教室におすすめです。具体的には、以下のような機能を利用できます。

 

掲示板設置

外部コンテンツ埋め込み

投票・クイズ・質疑応答

イベント後アンケート

プレゼン録画・YouTube生配信

スペース内一斉アナウンス

プレゼンテーションモード

席の事前指定

 

上記の他にも、多くの機能が利用できます。そのため、「自分で一からシステムを構築するのは難しいけれど、機能は妥協したくない」といった方に向いています。オンライン教室に利用するツールをお探しの方は、ぜひRemoまでお気軽にお問い合わせください。

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